義務教育が終わり、高校、大学、もしくは専門学校へ進学する際に必要になるのが学費、つまりお金ですよね。
特に大学、専門学校へ進学するとなるとその金額も桁違いになります。
経済的に余裕がある家庭はダメージが少ないかも知れないですが、所得が低い家計はどうしても苦しいです。
しかし、お金が無いが為に、自分の子供の行きたい進路を諦めさせる事は親としては非常にツライ事です。
そんな時に役に立つのが奨学金です。
現在は大学生の2人に1人が奨学金を借りているというデータも存在します。
今回はそんな奨学金について述べていこうと思います。
奨学金とは?
奨学金とは進学する事を目的とした学生に対して、学費を貸し出す制度の事です。
基本的に奨学金は返済することが義務付けられており、実質借金をしている状態となります。
ただ普通の借金と異なる点は、無利子の場合がほとんどだという事です。(種類によりけり)
その為、借りた額以上を支払う心配はいりません。
また奨学金は、貸し付ける団体が複数ある為、どこから借りるのかは自分の判断になります。
主に奨学金を貸し付けてくれる団体は、日本学生支援機構、地方自治体、民間団体、自身の通う大学などになります。
しかし、奨学金は誰にでも借りる事ができるものではありません。
きちんとした基準が設けられており、その基準を満たした者のみ、奨学金を借りる事が可能となります。
では、奨学金を借りるにはどのような条件が必要になるのでしょうか?
奨学金の条件
奨学金の申請を行う事は誰でもできますが、審査に受かるには様々な基準をクリアする必要があります。
まずは以下をご覧ください。
- 高校卒業見込みのある者
- もしくは高校を卒業して2年以内の者
- 停学処分などを受けていない者
- 1年生から申し込み時までの成績評定平均値が3.5以上ある者
大まかにこのような基準を満たしていれば、ほぼ大丈夫だと言えます。
しかし注意しなければならないのが上記の停学処分です。
奨学金の審査に通って安心し、学生生活が乱れてしまうと奨学金の一時期間停止や、最悪の場合は打ち切りになってしまいます。
また、奨学金の大まかな基準を説明しましたが、実は奨学金の基準は奨学金の種類によって変わっていきます。
では奨学金の種類には一体どのようなものがあるのか見ていきましょう。
奨学金の種類
奨学金の種類は冒頭でも述べた通り、大きく分けて日本学生支援機構、地方自治体、民間団体、自身の通う大学の4つになります。
現在ほとんどの学生が借りているのは日本学生支援機構からの奨学金です。
日本学生支援機構の奨学金には第Ⅰ種奨学金と第Ⅱ種奨学金があり、受取額を以下のように比較できます。
国公立大学(自宅) | 45,000円 | もしくは
30,000円 |
国公立大学(自宅外) | 51,000円 | |
私立大学(自宅) | 54,000円 | |
私立大学(自宅外) | 64,000円 |
利子・・・無し
大学問わず | 30,000円、50,000円
80,000円、100,000円 120,000円から選択 |
私立薬・獣系の場合 | 120,000円+20,000円増額の可能性 |
私立医・歯系の場合 | 120,000円+40,000円増額の可能性 |
入学時特別増額貸付 | 10万、20万、30万
40万、50万から選択 |
利子・・・有り
また奨学金とは別に、返済義務がない給付型奨学金というものもあります。
普通の奨学金の場合は、借入する際のハードルが低めに設定されていますが、給付型奨学金は優秀な成績を収めている学生でも人数に制限があるので、基準が厳しくなっています。
大学によっては補助金も?
給付型奨学金とは別で、大学側からも給付型の補助金が貰える場合があります。
その条件は各大学によって異なりますが、資格保有による入学金の免除や、大学での成績、通称GPAが3以上であれば学費半額免除などの待遇が受けられます。
GPAは5段階で構成され、「秀」が4、「優」が3、「良」が2、「可」が1、「不可」が0です。
詳しくは各々の大学のシラバスを確認してみて下さい。
因みに私はこの補助制度を入学3ヶ月後に知りました。
こんな制度もあったんだなぁと感心して見ていると、私が所持している資格であるITパスポートに、10万円の補助金が給付されることが判明しました。急いで10万円の申請をしようと窓口に行きましたが、入学後1ヶ月を過ぎるとその補助制度は受けられないと言われ、非常に後悔したことを今でも覚えています。
このような事もある為、私のように残念な結果にならない為にも、大学の補助制度にはしっかりと目を通しておきましょう。
特に入学前後は忙しくなり覚える事が沢山ありますが、そこでどれだけ情報を集め理解するかが大切となります。
まとめ
大学に通う際には奨学金という制度がとても重要なものになります。
奨学金制度を受ける事によって、経済面で苦しい家庭でも進学することが可能になります。
また、奨学金には条件や種類があるので、説明会ではしっかりと話を聞くことが必要です。
さらに大学の補助制度は制度の適用期間が設けられている場合があるので、受け取れる補助金は早めに受け取るようにしておきましょう。
最後に、奨学金を借りるという事は、借金をするという事を忘れてはいけません。
何のために奨学金を借りたのか、その意味をしっかりと考えながら学生生活を送りましょう。